|
|
| ||
|
「リムスキー=コルサコフ基金」は、ロシアにあるリムスキー=コルサコフ関連の博物館などへの資金的援助を行う目的で1999年3月に設立されたものです。 ロシア政府からの資金援助が見込めない現在、この基金によって、彼の別荘があった一帯を「リュベンスク・ベチャシャ保存地区」として整備する計画が立てられています。さしあたり、失われてしまったダーチャ(避暑用の別荘)を再建する予定でいますが、そのためには約6万ドルの資金が必要とされています。 そこで、リムスキー・アット・ネットでもこの基金への協力を呼びかけていきたいと考えています。 2003年6月に大阪と神戸で開催したチャリティ・ミニ・コンサートでは、皆様からたくさんの寄付をしていただき、おかげさまでリムスキー=コルサコフ基金に1,000米ドル(約12万円)を送金することができました。 また、リムスキー=コルサコフ基金の代表でいらっしゃるタチアナ・リムスキー=コルサコフさんは、基金のスポンサーになっていただける日本の企業もしくは個人の方を探しておられます。御関心を持っていただけるなら、タチアナさんが直接手紙をお送りしたいとのことです。
|
|
![]() 個人で寄付をしたいという方はこちらをご覧下さい(英語のページへ飛びます)。上記はリムスキー=コルサコフ基金のパンフレット(露語)です。 | |
|
|
|
|
|
|
なぜロシアの昔の作曲家の基金に寄付を...?とお思いになる方も多いのではないでしょうか。これについて私たちの考えをお話ししたいと思います。 一般に、寄付を呼びかけるということは「恵まれない子供たちに」というようなものが多いですし、また理解も得られやすいですが、私たちが行っているのは、ロシアの大作曲家リムスキー=コルサコフにゆかりのあるロシア国内の建築物などの復興や維持のために必要とされる基金への協力です。外国人である私たちがわざわざこの基金に協力しようとしているのかは、ひとえにロシア国内の経済状態が悪いために他なりません。現在のロシア人の平均月収は2〜3万円程度だそうです。現在の日本の経済状態も悪いままですが、ロシアのそれは日本以上です。 本来、自国の代表的な作曲家の一人であるリムスキー=コルサコフの文化的遺産を継承していくのはロシア政府の役目であると考えますが、経済的混乱はそれすらままならない状況です。実際、タチアナ・リムスキー=コルサコフさんは祖父に関する事業について何度も政府に掛けあっていますが、役人からは「他にもすべきことはたくさんある」と断られ続けているそうです(右覧の手紙をご参照下さい)。政府からの財政的援助が得られなくなった現在、リュベンスクの復興計画はもちろん、ロシア国内の関連施設の維持・管理も十分に行うことができなくなっています。タチアナさんは自ら基金を設立して寄付を各方面から募っていますが、それもあまり思わしくないようです。 わたし(竹内)が、インターネットを通じてタチアナさんを知ったことがきっかけで、彼女に協力することを思い立ったわけですが、反対に、遠い外国の一介のサラリーマンに過ぎないわたしに対してもお願いをしなければならない彼女の立場が苦しいものであることは、容易に想像されます。 ロシア人には日本は「先進的で裕福な国」と映っているようです。それはある面では事実でしょう。実際問題、金銭的な面で彼らがわたしたち日本人に期待するところが大きいことは、ロシアを訪問した際に至るところで経験しました。反対に、ロシアにも日本にはない素晴らしいものがたくさんあります。ロシアの音楽もまたその一つにあげたいと思われる方もきっと多いことでしょう。わたしたちはリムスキー=コルサコフの音楽が大好きです。もちろん人それぞれに好きなものがありますが、わたしたちは国内ではそれほど高く評価されているとは思われないこのロシアの作曲家のことについて、もっと知り、もっと楽しみたいと思っています。彼の作品から金銭では計ることの出来ない大きな喜びを与えてもらっていますが、タチアナさんたちの地道な活動を知った今、その意味を改めて考えなければと思うようになりました。 この偉大な作曲家の文化遺産は、タチアナさんをはじめとする方々が政府からの財政援助もなく、著作権による収入もなく地道に管理されています。リムスキー=コルサコフの音楽が「人類共通の遺産」として著作権料を気にせずに世界的に演奏されていながら、一方で、タチアナさんが祖父の文化遺産を後世に確実に伝えていくための資金に困窮しているのは、制度的に、あるいは経済的に仕方がない面はあるとはいっても、矛盾を感じずにはいられません。 ロシア国内は厳しい状況ですが、逆に考えれば彼の音楽からわたしたちが享受している恩恵を少しでもお返しすることができる格好の機会です。もし、基金に対してわずかでも協力をすることができれば、それはわたしたちにとっても大きな喜びになります。偶然とはいえ、タチアナさんに巡り会えて、彼女に協力ができるというのも「何かの縁」ということになりましょう。 正直なところ、基金への協力をしていただける団体が国内にあれば、わたしたちはその一協力者としてお手伝いさせていただくだけなのですが、残念ながら特定の一作曲家に対する支援を全面的に行っていただけるようなところはないようです。そこで、わたしたちは「リムスキー・アット・ネット」というグループを作って活動しているわけです。あまり基金のことばかりにとらわれると、ぎすぎすした魅力のない活動になってしまうでしょうから、自分たちが楽しんでやる活動 −− CD作りやコンサートなど −− を通じて協力することができればいいと思います。 「リムスキー・アット・ネット」はリムスキー=コルサコフの音楽について情報交換したり、語り合ったりする場です。もちろん、基金に協力するしないに関わらず、掲示板などをどんどん利用して下さって構いません。もし、わたしたちの活動にご興味をお持ちになられたのでしたら、こんな事情でやっているのだということをお知りいただければ幸いです。 文責:竹内政宣
|
|
タチアナさんからの手紙 親愛なる竹内さん! お知らせいただきました内容を非常に嬉しく思っています。あなた方がニコライ・リムスキー=コルサコフの思い出のために多くのことをしてくださることに、とても感謝しています。 わたしたちの基金のためにCDを製作されること、来年の6月にチャリティコンサートを開催されることはリュベンスクの再建を成し遂げるために多くの恩恵をもたらしてくれるでしょう。 わたしはこの夏ずっとリュベンスクで過ごしました。それはとても素晴らしいものでしたが、わたしは博物館を取り巻く現在の状況には失望しています。 博物館は7年の間、新しいことには何も着手できずにいます。建造物はもう修繕しなければいけなくなっていますし、庭園も再び雑草が生い茂ってきてしまいました。 文化省は今年もまたリュベンスクに必要なダーチャの再建への資金援助を拒絶しました。ダーチャがなくては、訪問者に泊まってもらう部屋も食事をしてもらう場所もないというのに。 わたしは再建計画の一環として、リムスキー=コルサコフ記念保存地区が音楽センターとして意義あるよう、すなわち大人や子供たちのためにコンサートやセミナー、催し物が開催できるようにするために必要なプロジェクトを立ち上げます。 このプロジェクトは、やがてやってくる2つの記念日 − ニコライ・リムスキー=コルサコフの生誕160周年(2004年3月)と没後100周年(2008年6月)に向けて行われるものです。 わたしはこのプロジェクトを公的なものに位置づけたいと望んでいますが、お役人と交渉するのは本当に骨が折れます!彼らの中でニコライ・リムスキー=コルサコフがロシアの文化においてどれほど重要な人物であったかを知る人は、ほとんどいません。 また、彼らはこうも言います。「政府のお金を使うべき重要な目的は他にもある」と。おそらく、かれらにとって音楽とはレストランで食事をしているときに聴ければいいだけのもののようです。 そんな状況ではありますが、わたしは何としてもやり遂げなければいけません。 タチアナ・リムスキー=コルサコフ この手紙はタチアナさんから受け取った電子メールを竹内が日本語訳したものです。
| |
|
. |
|
|
|
|
| |||
|
. |
|
|
|